ご覧いただきありがとうございます。
フレンズアップでは、今年の入試が終わり5か月が経ち、既に夏期講習会に入っています。
今年の中3生は都立受験が4名中3名でした。(一学年4名で満席です)
その3名の結果については、受験日翌日の自己採点によって「ある程度」数字がわかっていますが、あくまでもそれはある程度であって予測でしかありません。
本人が1を選んだつもりでも答案には2とかいてあるかもしれないからです。
ただ、メモをしているので毎年あまり自己採点と実際の点数との違いはそれほどありません。
ほぼほぼ自己採点時の点数の通りです。
今年に関してはその3名、全員が情報開示請求によって答案と実際の点数を持ってきてくれましたので、その結果をそこからわかったことを書いていきたいと思います。
まずはフレンズアップの成績です。
今年は特によかったです。
実際の東京都全体の都立入試の平均点等は下にある東京都教育委員会のホームページから見ることができます。
令和6年度東京都立高等学校入学者選抜学力検査結果に関する調査について
フレンズアップでは令和6年度都立入試の平均点が
国語 86.0点
数学 80.3点
英語 88.3点
社会 59.3点
理科 92.0点!
5科 406.0点!
と理科やりました!塾生の平均点が90点を超えました!
3名の5科合計の平均点も406.0点!とフレンズアップ史上初めて平均で400点を超えました!
3名の入会時(それぞれタイミングはバラバラですが)の総合の偏差値の平均が45.3であることを考えるとよく頑張ってくれました。
大いに伸びました。
実際に都立の平均点との差は
上から
理科 +25.2点
英語 +21.4点
数学 +18.6点
と平均点+15点を超えた科目が3科目もありました。
この平均点+15点というのがどれくらいのものかというと
過去に一緒に働いていた(約10年)元早稲アカの講師で早稲アカで全体順位2位になったり、開成必勝や早慶必勝を担当していた教務力抜群の先生で統計をみると
生徒53名に対して英語の平均点との差は
‐0.97
です。
マイナスです。
そうです。そもそも+にするのが難しいのです。
なぜなら都立志望で優秀な子は、そもそも推薦で合格するので一般受験しない。
早慶レベルの子も私学受験のため都立一般受験しない。
フレンズアップは入塾テストがなく、偏差値20~70の子たちが通っていたので幅広く、平均を取れば、そのままプラスマイナスゼロになる可能性が高い。
ということです。
そこでこのような状況では(入塾テストなし、上位クラスのみの統計なし)、都立入試に対して平均点+15点が上限だろうと設定しました。
データを取ってみるとその状況がよくわかると思います。学校で全員で取ってみるとかです。一人ひとり点数を聞いて、平均点から何点上回ったのかを合計を計算して、その平均を取るとどうなるのか。
だいたいプラスマイナスゼロの前後(‐1.5から+1.5)に収まるのではないかと思います。
その同時期(同じ生徒を対象として)に山根は、数学では
+5.6
となっています。すごいですね。(笑)
先ほどの英語がその年の平均点から何点上回ったかの合計が
‐150.8点で
数学の合計点が
+299.8点
ですので、圧倒的です。
いかに+にするかが難しいかと、この数学で+5.6となるので+10点が夢のような点数となるかが、わかると思います。
そして今年の成績です。
フレンズアップで英語の平均点との差が数学を超えたのは過去1回でその年はどちらもマイナスでしたので、実質初めて英語が数学を上回った年にもなりました。
数学も+15点を超えましたが、英語がそれ以上にすごかったです。+20点オーバーです。
そして理科は歴代最高点+25.2点を出せました。ものすごい結果となりました。
ここで理科について、蓮沼校に来てからの6年間、全員で都立受験は14名ですが、そこでも統計を取ると
+15.4点
とものすごい順調です。
理科は偏差値70オーバーをほぼ毎年輩出できていたので、数字もしっかり出たのだと思います。
ただあくまでも平均ですし、対象人数も少ないのであまり参考にし過ぎないようにしております。
さて、3名のうち一人は、実は伝説をつくったくらい伸びました。
夏のVもぎ(8月号 夏期講習会後の最初の模試)からなんと都立の1000点満点で212点伸びました!
これは意味が分からないくらいの伸びです。
8月の朝から晩まで夏期講習会が終わって力をつけた後に受けた模試からです。
例えば各教科+20点伸びた、つまり5科で100点アップとしても1000点満点では140点の伸びです。これでも驚異的ですよね。
しかし、まだまだ212点の伸びには届きません。
では各教科+30点!合計で150点伸びたとしたら?
それでも合計で210点の伸びです。
まだかろうじて212点の伸びには至りません。
212点の伸びというのは、それほどすさまじい伸びです。
内申点が1学期から上がったというのもありますが、それも少しです。
つまり8月下旬から2月中旬の本番まで得点力が
250点くらいから400点くらいまで伸びたのと同じくらい得点力が上がったということです!
驚異的な伸びです。
点数だけで見れば令和7年度受験用の最新データ上
田園調布高校(705)から小山台高校(860)が155のアップが必要となるのでそれ以上です。
フレンズアップ史上2位となる、夏からの伸びでした。
(1位は夏から219点伸びた子です。これも強烈な伸びですね)
そんな今年のフレンズアップの都立結果でしたが、全員の答案を採点を見せてもらったことで、各学校がどのような採点をしたのかもわかります。
そこで詳しく見たのが数学の証明の採点です。(英語に負けたし、どうでどう間違えたんだと見ました(笑))
先ほどの東京都教育委員会のホームページから出ている資料からもわかるように、基準というものが設けれれていますが
※各学校において,採点のポイントを踏まえて『部分点の基準』を作成し,『部分点の基準ごとの点数』を定めること。
とも書かれているので、これがどの程度影響するのか気になっておりました。
そこでちょうど塾生の結果がある子は丸をもらい、ある子はバツをもらいとなっていたので、学校は異なりますが比較ができました。
わかったことは
数学の証明の採点基準では
明確に論理が間違っていた場合、はっきりとバツになり、部分点もありませんでした。
その問題に関しては0点です。
少しは評価できるところがあったりしても、つまり方向性が合っていたり、部分的に合っていたりしても、0点でした。
これは学校によるのかもしれませんが、ここまではっきりと部分点がなく、バツになっているのはわかりやすくてよかったです。
今後の指導の参考になりました。
具体的な数字や生徒がこう書いたということは公開できませんが、論理の破綻は厳しくというか0点ですね。
例えば、私も中2を指導するときに文字を使った証明では、注意して指導します。
それは、一見、文字列が合っていて、文字式も合っていても、最初にその文字が何なのかをはっきりと書かれていない場合、0点になるよ
と伝えています。
これはその1行がないだけで後の証明が全部解答と同じでも0点です。
部分点がありません。
なぜなら
3xを3の倍数と言えるのはxが整数のときのみだからです。
勝手に3xを3の倍数としても、xについてなんの言及もなかったら、文字は数字の代わりで何を入れてもいいので
例えばxに3分の7を入れれば3xは7となり3の倍数ではありません。
最初にxについてしっかりと言及していないから論理の破綻が起こるのです。
私はこのxについて最初に言及する文を宣言文と呼んで指導しています。
この宣言文がないと、あとは全部あっていても0点にします、といじわるではなく入試では点数がもらえないので、ここでも入試と同じようにします、
と子どもたちへ、まさに宣言してから授業演習に入ってもらいます。
今年の入試の採点をみても、やはりこうした指導が大事になるなと思うのです。
まだキャリアを積んでいない過去の私でしたら、最初の宣言文がないだけで、あとが全部合っているのに0点!とはできなかったでしょう。
きっと部分点をあげてしまったりしてしまうと思います。
しかし、そうした指導方法では生徒のために全くなりません。
いかに入試で点数を取ってもらうかは、入試直前だけでなく、中1や中2の頃の普段のかかわりから入試を意識して、指導していくことが大切だということでした。
そうしたことをまた改めて教えてもらった今年の入試でした。
全員合格してよかったです。
以上となります。
来年の入試でもいい結果が出せますよう、また子どもたちと一緒に励んでまいりたいと思います。
ありがとうございました。
フレンズアップ
代表山根 良友
令和6年度東京都立高等学校入学者選抜学力検査結果に関する調査について
前回のブログはこちら
令和6年6月1日 西田文雄先生の勉強会に参加してきました。