「桜」

ゴールデンウィークが終わり、また慌ただしい毎日が続いていることと思いますが、皆様はいかがお過ごしだったでしょうか?

ゴールデンウィークだけではなく、気づけば、桜の季節も、いつの間にか終わりを告げていました。

「桜」と聞くと、皆さんは何を連想されるでしょうか?

京都の醍醐寺にあるような、見るものすべてを魅了する壮大な桜。学校などで目にする、出会いと別れを象徴する桜。

私は、桜を見ると必ず思い出すエピソードがあります。

秋田に住む、とある60代夫婦の方々は、毎年夏の間に杉山の下刈りや苗木の植え付けをし、20アールほどの水田であきたこまちを作っているそうです。

残りの半年間は東京へ出稼ぎに行き、都内の六畳一間が二人の「家」になります。

そうした生活を、もう30年以上続けていることに、私は驚きました。

出稼ぎの日々は辛いことのほうが多いそうです。なぜ、そんな辛い日々を30年以上に渡って継続しているのか?

実は二人には、一般の人には経験しがたい楽しみがあるのです。

春、東京で桜を見ること。その桜を眺めながら、「もうすぐ家に帰れるね」と、どちらからともなく呟くそうです。

秋田に戻れば、途中で桜前線を追い越し、もう一度満開の桜を見ることができる。

そんな楽しみを抱きながら、辛い日々に耐える。

慌ただしい日々に忙殺され楽しみを見いだせなくなったときは、この二人を思い出し、自分にとっての「桜」を想像することが大切なのだと思いました。

あなたにとっての「桜」とは何ですか?

黒澤